

気功心法
著者:あんどうよしみ
発 行:日本文化出版
発売日:1995年刊
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もし、あなたが今悲しみの沼にいるのなら、
どうかこの本を隅から隅まで、何回も繰り返し、
ゆっくりと味わって読んでほしい。
きっとあなたにも、
内在する生命力の光を見つけることができるだろう。
その光がきっとあなたの案内人となる。
そんな思いでこの本を書いた。
(「はじめに」より)
脊椎分離症で不振に悩んでいたプロ野球・巨人軍選手(当時)の篠塚和典氏を「気功心法」によってチームの最前線に見事に復活させた臨床例をはじめとして、がん、不妊症、座骨神経痛、腰痛、そして心の病など、数々の難病に対する臨床例や、著者自身が体験した失明を気功心法によって克服した過程なども綴られた、第一作です。
また、著者の気功の師である中国の偉大な気功師・厳 新氏、そして西洋医学の枠組にとらわれず、中国医学にも大きな関心を持ち、日本におけるペイン・クリニックの最大の貢献者でもある、大阪医科大学教授・故兵頭正義氏らとの運命的な出会いなど、著者のルーツとも言える数々の体験が綴られています。
中国医学では当然のように重要視されている「気」について、著者・安藤嘉望(あんどうよしみ)の実際の難病体験や臨床例の数々を織り交ぜながら、わかりやすく、そして活き活きと語られています。そしていつからか「西洋医学=万能」となってしまった現代の日本において、薬だけに頼るのではなく、人間の身体にもともと備わっていた自然治癒力を「気功心法」によってどのように呼び覚ますことができるのかが、あますところなく記されている一冊です。
故兵頭正義教授の生前の言葉より
「もともと篠塚選手の持病(脊椎分離症)には興味を持っていましたが、安藤先生があの痛みを和らげさせ、ホームランを打つほどに完全復帰させたことに、医者としての好奇心をかきたてられました。そこで安藤さんを、大阪医科大の外来にお呼びして私を含めて医局員に講義をしてもらい、また僕の立ち会いのもと、外来のカウンセリングをしてもらい、彼女の方法を研究したのです。その結果として、安藤さんの提唱する気功心法で痛みを止めることができるのがわかりました。それを、私は裏付けることができます。人間は意識(こころ)の動きによって、体内にモルヒネに似たような物質エンドルフィンを作るからです。」

兵頭教授(右)と筆者(本書より)

大阪医科大麻酔科外来で兵頭教授(左)の要請を受け患者(中)のカウンセリングを行なう筆者
(『医療新報』平成5年11月15日発行・第172号より)
